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豚インフルエンザが流行りだしました。夕刊によるとメキシコでは感染者の10%ほどは亡くなっているようです。結構な致死率ですよね。アジアでの感染者拡大はこれからという感じで少し不気味です。サーズより問題になりそうです。来月終りに欧州の学会に出席する予定でしたが今の状態では行けそうにありません。
メキシコではマスクを着けている人がたくさんいるようです。前にも書きましたがインフルエンザ感染予防にこのマスクにはどれくらい効果があるのでしょうか。ただの布のマスクをしていても意味ないような気がします。少しはのどを潤すのでその点でまったく効果ないことはないのですが。 しかし日本はこれから夏なのでインフルエンザがそれほど流行ることはないと思います。問題は今年の冬でしょう。春先のインフルエンザは次の季節の主流になるともいいますし。少し生活品も備蓄しておこうかとも考えています。 ▲
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| 2009-04-30 22:00
古い話題ですが、”おくりびと”という日本映画がアカデミー賞の外国語映画賞を数ヶ月前受賞しました。私はまだ見ていないので詳しく中身は知らないのですが、おそらく人の死について考えさせられる映画なのだと思います。その映画について日野原重明氏(高齢の偉いお医者さんです)の感想が今朝の新聞に載っていました。要点は忘れましたが、その中で”私は職業柄何人もの患者さんの死に立ち会ったので、この映画の感じ方や感想はきっと一般の人とは異なるとおもいますがーーー”といったようなくだりがありました。
私はもちろん一般人ですが、彼の言っていることはよく理解できます。おそらく違うのだと思います。 私たちは普段生き物を扱って日々実験をしています。育てて観察するだけでなく時には殺し、潰し、目的のDNAやタンパク質を取ってきてそれを調べたりします。場合によっては外来の遺伝子を強制的に組み入れたりします。そしてそのような実験を通じて生物が生きる仕組みを調べるのです。 このような行為は必然的に生き物が生きているとはどうゆうことか?ということを考えることにつながります。この行為を長年続けた生命科学者は、一般の人と比べ、生き物の生きる目的や必然性などに関して考える機会があったとき、少し(あるいはかなり)異なる考え方や捉え方をすると思います。その点日常的に死について考える機会の多いお医者さんとは逆であり同じと思えたのです。 ▲
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| 2009-04-25 20:53
以前ブログに書いたように科学技術振興事業団の“さきがけ”研究費の申請書を書いています。この研究費は国がまず戦略的に解決しなければいけないと思うテーマを決め、それに沿ったプロジェクトが20〜30ほど立ちます。そのテーマに貢献できるような研究申請を一般の研究者に募るのです。各テーマには10人ほどのアドバイザーと呼ばれる大御所が選ばれ、その人たちが主に審査を担当します(のはずです)。なので審査員に顔見知りがいたり、引っ張ってくれる人がいたりすると選ばれる可能性が高いとも聞きます。
このように”さきがけ”はいわゆるトップダウン型の研究費です。それにくらべ、文部科学省(もしくは学術振興会)の”科学研究費補助金”はボトムアップ型の研究費で、研究者自らの興味で行う研究に対して付きます。本来研究費というのはボトムアップ型であるべきで、科技団の研究費はなっておらん、という意見もよく聞きます。某有名生命科学者も自分のブログで文句を以前言っていました。科技団のお金は科研費にくらべ大きいので文句も出るというものです。 私が出そうとしている研究区分は少し応用的な側面を入れないといけないと思われました。そのような研究はやってみたいと思っていたので、申請書を今回書くことはそのアイデアを具体化するのに役立ちました。いままで使ったことの実験動物を扱うのがよいと思ったので、学内でその材料を使っている人に相談に行きました。すると結構のる気になり、いろいろ教えてくれた上にアイデアも提供してくれました。なんだかほんとに成功しそうなプロジェクトになりそうな気がしてきました。お金が付かなくてもやってみようかな?という気になっています。その研究が成功すればかなり多くの研究分野に貢献できるはずです。GFPのように。 ▲
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| 2009-04-23 21:39
今週は新しく研究室に入ってきた学生の指導に大忙しです。DNA取り扱いの基礎の基礎から教えます。最初ですので全ての手順を手取り足取り教えます。まるで学生実習のようです。しかし手法は確立しているとはいえ扱っているDNAサンプルはまだ誰も実験に使用していないものですので当然実験が成功するかどうかはわかりません。実際私が操作しても上手く行くかわからないものです。
しかし初めて”ほんとの実験”をした学生は、教えられた通りにやったのに上手く行かないとはどうゆうわけだ、と言わんばかりになりますよね。失敗すると。上手く行かないことのほうが多い、ということを口で言ってもなかなか伝わらないものですね。ほっとくとほんとにやる気をなくしてしまうし。難しいものです。 ▲
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| 2009-04-16 21:53
長男が熱を出して寝込んでしまいました。おそらく4月から通い始めた小学校や学童保育での新しい環境変動に身体がついていかず悲鳴をあげたものと思われました。先週末もがんがん遊びましたし。次の日にはけろっとしていたので風邪でもなさそうです。
そんな私も結婚して2週目くらいに原因不明の発疹が出たことがあります。医者も理由がわからず血液検査しても問題無しでした。医者に最近変わったことはなかったかと聞かれ、結婚した旨伝えると、それだ、と断定されました。普通に幸せを感じて新婚生活を送っていたと思うのですがね。むしろ今の方がストレスを感じているような・・なので本人の自覚のないところで身体はいろいろ自分でストレスを感じてそれに対応対処するようです。 ▲
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| 2009-04-15 21:43
今週から新4年生が研究室にやってきました。昨年も書きましたがこの時期例年通りクローニングを彼ら彼女らに教えることになります。最初にトレーニングコースのような実験をさせると良いのかもしれませんが、個々のテーマがかなり異なるために結局それぞれのテーマの実験を一から指導することになります。今年は計4人を同時に見なければいけないので大変です。自分の実験は数ヶ月は止まりそうです。
今年度科研費は当たりましたがそれはほんの200万円です。今年はこれに加え”さきがけ”と呼ばれる元科技庁系の研究費に応募してみようかと思っています。その名の通り、この研究費は実現の可能性は低いが達成されると科学的および産業的に飛躍的な貢献ができる研究に対して付くものとされています。とはいっても過去のこの研究費を受けている人はそれなりに実績のある人なので、ある程度実績を積んだ若手で、その成果を基盤に若干応用的な研究テーマを提案すると採択される可能性が高いと思われました。 締め切りは来月始めで研究は10月初めです。これですと年間1000万円ほどの研究費がつきます。ポスドクは無理ですが実験補佐員を雇い一緒に仕事ができるでしょう。過去一回目のポスドクの最終年度に一度応募したことがありますが、その時は玉砕。ヒアリングにも進めませんでした。そもそも採択率は10%を切っていると思うので無理も無いですが。今回は対象としている年齢適齢期と思うので可能性はあると思います。構想もだいたい固まったので気合いを入れて申請書を書こうと思います。 ▲
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| 2009-04-11 17:53
長男は4月から小学生です。先日入学式がありました。私は出席出来ませんでしたが昼ご飯は一時帰宅し(大学まで車で10分ほどです)一緒にご飯を食べました。ブレザーを着た姿を見てあっと言う間に大きくなったなーと思いました。今6歳なので向こう6年でもう中学生です。きっとその6年はもっと早く感じるのでしょう。
先月末は保育園の卒園式があったのですが、彼は数日前から季節外れのインフルエンザにかかり出席できませんでした。なので入学式は出席できてうれしそうでした。桜もほぼ満開でよい入学式だったと思います。 自分の小学校の入学式はなんとなくしか憶えていません。蝶ネクタイを着けたと思うのですが、それを嫌がった記憶がおぼろげながらあります。ようするにほとんど憶えていないのですよね。保育園の記憶もほとんどありません。忘れやすいのでしょうか。それとも皆(特に男の人は)そんなものなのかな?妻は驚くほどその頃をことを記憶しているのですが・・ ▲
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| 2009-04-07 21:45
先日修士まで一緒の研究室に所属していた同級生と久しぶりに会いました。同時彼とはよく研究室で飲みました。今は全く違う分野(プログラマー)で仕事をしています。デジカメ内部の電子機器を動かすプログラムの開発をしているそうです。このような電気製品内のプログラム開発はそのスジでは一般に”組み込み系”というそうです。
彼に会ったのはかれこれ6、7年ぶりです。修士を出てから2、3年は時々あっていたのですが私が海外にポスドクで行ったりした後会う機会が無くなっていました。ネット上で私の名前を偶然見つけてメールを送ってきてくれたのです。 研究者を続けているとどんどん周りから同期生や境遇を同じにする人がいなくなってしまいます。当たり前ですがちょっと寂しい。なので今回久しぶりに同級生と会うことができて、くったくない会話がとても楽しかったです。今度同窓会でもやろうかという話になりました。 ▲
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| 2009-04-04 18:55
今年度の科研費の採択通知がきました。昨年10月2日のブログに申請書を書いているとの書き込みをしていました。その審査結果が今日来たわけです。
そこで書いてあるように私は若手Bという研究区分に申請していました。この区分は39歳以下の研究者が2〜3年のプロジェクトで最大500万円まで申請できます。私は2年のプロジェクトで申請していました。3年では各年度の予算が少なすぎるので、だいたいの人は2年のプロジェクトで申請しているでしょう。だいたい満額で申請しますが、採択される時は7割ほどに減額されるのが常で、今回も採択されましたが減額されていました。初年度は220万円ほどで、来年度は150万円ほどの予算となります。 今回は今迄とは異なる数年前から始めた新しい研究テーマで申請をしていたので、審査に通って一安心です。これが通らないと研究費がまったくなくなるところでどきどきしていました。論文が受理されるよりもよっぽど重要でした。 研究室では消耗品だけで年間1000万円以上の予算を消費しています。分子生物学の研究にはほんとにお金がかかります。私のこの研究費では当然足りません。今年はもう少し他の研究費にも申請しようと思います。 ▲
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| 2009-04-02 20:08
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