以前(4月26日のブログ)リジェクトされた論文を同じ雑誌に再投稿した、という話を書きましたが、その審査結果が帰ってきました。通常エディターは審査員のコメントを見て、1)そのまま採択、2)少し直したら採択、3)実験を時には追加して大幅に直したらもう一度採否を判定してみてもいよい(この場合頑張れば大抵通りますが)、4)不採択、のどれかの通知を送ってきます。今回は、3)でした。
今回はレフリーが3人いました。よく読むとコメントは実はたいした事はなく追加の実験は行う必要がなさそうです。というか行う事はほぼ無意味で、彼ら彼女らが問題にしているのは論文で示したデータの解釈というよりは、それをふまえてでてきた最終的な私たちの結論への異議でした。 しかしこれはなかなかに厄介で、私が主張したい事と正反対の意見をレフリーは述べているのです。今回の論文での私の主張は今まで多くの関係した研究者が支持していたあるタンパク質の挙動のモデルとは異なったモデルを提唱しているためです。レフリーは著者には誰かわからない仕組みになっていますが、だいたいどのレフリーが誰かコメントを読むとわかってくるものです。今回もだいたい想像がつきます。 レフリーのコメントに沿えば沿うほど論文は通りやすくはなるのですが、今回は当然私の主張を曲げるわけにはいきません。直す際論文中でその折り合いをつけるのが難しそうです。いままで結構な数の論文を通してきましたが、このようなケースは初めてです。きっと何度も原稿がレフリーとの間で往復することになると思います。気長にやり取りしようと思います。
by stemcell
| 2008-05-20 22:31
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