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米国での発表

私はポスドクで米国にしばらくいた事があります。よく言われる事ですが、向こうの人間は人前での発表というものに小さい頃から非常な訓練をしていると思われました。大学院では更にサイエンティフィックなプレゼンテーションの仕方を学ばせるような発表の機会が多くあるように思われました。

あるとき私が所属していたデパートメント(学部)に博士課程の学生として入学を希望していたある日本人が訪問してきたことがあります。彼は日本で修士課程を終え、その後就職し数年の後、アメリカで学位を取ろうと入学を希望していました。彼は私のいたラボとは別のラボのボスを頼りに来ていましたが、入学する上で有利になるのか日本で修士課程の時に行った仕事に関してセミナーをする事になっていました。

私は聞きにはいかなかったのですが、そのセミナーに出席したラボの大学院生が、”彼は原稿を読みながら発表していた。アンビリーバブルだ”というようなことを言っていたのを思い出します。その後米国人の発表を聞く機会が多くなりいろいろ観察していると、どうも発表の型のようなセオリーのようなものがあって、それを土台に発表をしているように思えます。そんな彼ら彼女らにどうやらその日本人が行った原稿を発表のときに読むという行為は愚の骨頂、かなり奇異に写るようでした。

まあ日本人が米国人のまねができるとは思いませんが、それに近づくことができれば、海外の多くの研究者に一目置かれるようになるかもしれません。もちろん発表内容が優れていることが先決ですが。
by stemcell | 2007-11-12 22:58
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