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ダブル筆頭著者

論文の著者の順番決めの苦労に関して昨日書きました。助教の立場故の悩みを書いたわけですが、これ以外にも著者順を巡っては多くのあつれき、あるいは骨肉の争いがたびたび起ります。

現在生命科学の分野はだいぶ成熟して来たためか、一人の研究者の力で論文にまとめる研究成果をだせなくなってきています。そこで研究室内外の研究者と協力して仕事をまとめていく場合が非常に多いです。個人的な経験では、だいたいの研究者は共同研究における自分の貢献度を他人からみた場合よりも高く評価する傾向にありますので、それらの研究成果をまとめて一つの論文にするときに、我こそは筆頭著者だ、いやいや俺でしょうー、というような争いに発展する可能性があるわけです。

昨日書いたように、論文の著者の中で最も重要なのでは最初と最後です。筆頭著者の論文が何報あるか、がとりあえずその人の(特に若手の)研究能力の評価対象となりますので、最初と2番目とでは大違いです。

このような問題に対処するために、最近の論文では、数人(大抵は最初と2番目)の著者の名前の横に印(&や#)をつけて、そのページの下の方に”このマークがついている著者はこの論文に同じように貢献した”とかいう文章をのせるものが増えました。こうゆうのをダブル筆頭著者(英語でダブルファーストオーサー)といいます。

しかしこの場合でも結局最初の著者と2番目とでは差があるわけです。実際その論文が引用されているときはダブルかどうかなんてわからないわけですから。最近気になるのは海外の研究所からの論文で日本人の名前がこのダブルファーストオーサーの一人である場合、必ずと言っていいほどその人は二番目なのです。日本人の押しの弱さがここに出ていると私は思います。今海外で研究をしている人で、もしも今後ダブル筆頭著者になるような状況になったら、是非筆頭著者を目指して交渉して下さい。

そういえば最近、ダブルラストオーサーなることをするグループもみました。やっぱりこの場合も名前に印をつけて“同じように貢献しました”なんていってるわけです。これはちょっとかっこわるいですね・・研究室の主宰者にまでなって往生際が悪いと言うか・・
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by stemcell | 2007-11-01 20:43
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